この記事でわかるポイント!
- 1Mbpsあたりの単価(PHP per Mbps)から導き出されるコストパフォーマンス。
- スカイケーブル(Sky Cable)のカスタマーサポートが抱える、絶望的な運用の実態。
- 大手Globe(グローブ)への乗り換えが、精神衛生上いかに正解であったかという体験談。
- 月額1,400〜1,600ペソ帯が、現在最も「ハズレ」の少ない。
インフラという名の「ガチャ」を回し続ける
フィリピンで生活を始めてから、一体何度インターネットに頭を抱えただろうか。ズーム会議の最中に突然切れる回線。アップロードがいつまで経っても終わらないプログレスバー。ラグだらけのオンライン対戦。
この国において、安定したインターネット環境を確保することは、もはや生存戦略そのものです。
以前は「ネットが遅い国」の代名詞でしたが、2026年現在の状況は少し違います。
かのドゥトルテ大統領が声を挙げたこともあり、プロバイダーの新規参入が増加、
そして各社が激しい競争を繰り広げた結果、スペック上の数字だけは日本と遜色ないレベルまで引き上げられました。
※以下の記事でちょっとだけ、インターネット回線について
株式投資目線ですが触れています。
しかし、数字だけを見て契約すると、痛い目を見るのがこの国の常。
今回は、どのプロバイダーがフィリピンの滞在者にとって「マシな選択」になるのか、私の血の滲むような実体験を交えて冷徹に分析していきたいと思います。
結局のところ、完璧なISPなんて存在しません。私たちが選ぶべきは、自分の許容できる範囲で不具合を抑えてくれる「マシな悪」なのです。
スカイケーブル(Sky Cable)という名の絶望

まず、私が個人的に経験した「クソサポート」について触れないわけにはいきません。スカイケーブル、この名前を聞くだけで今でも動悸が。スカイケーブルにおいていえば、もはやビジネスの体をなしていませんでした。
崩壊したサポート体制と約束されないエンジニア
まず、区画ごとにインターネット障害が発生するのがもはや定期イベントです。
一度不具合が起きれば半日以上繋がらないのは当たり前。
年に3回ほどの頻度でインターネットが長時間止まり、スタバによく避難していました。
さらに酷いのがその後の対応です。不具合確認のためにエンジニアを派遣すると言いながら、時間通りに来たことなど一度もありません。
2週間くらい経ってから、何食わぬ顔で「リスケジュールの確認」の連絡が入り、再度予定を合わせても、当日またエンジニアが来ない。このループに陥った時の私のフラストレーションと言ったら言葉で言い表しようがありません。
電話サポートも1時間以上のコール待ちが当たり前で、繋がる気配すらありません。
モールの実店舗もカオス状態
電話がダメなら直接交渉だ、と思いモール内のサポートセンターへ足を運びましたが、そこにはさらなる地獄が待っていました。
店内は怒号こそ飛ばないものの、3時間待ちの激混み状態。
現地の人たちも「カスタマーサポートが死んでいる」ことを理解した上で、諦め顔で待機しているという。
カスタマーエクスペリエンスとしてあまりにもひどすぎたため、私はその場で機器を返却し、二度とこの会社とは関わらないと心に決めました。フィリピンでのネット選びにおいて、価格や速度以前に「組織として機能しているか」がいかに重要かを痛感した出来事でした。
救世主としてのGlobe(グローブ)と主要ISP分析
スカイケーブルを解約し、藁をも掴む思いで再契約したのがGlobeでした。結果として、この選択が私のフィリピン生活におけるQOL(生活の質)を劇的に向上させることになりました。
Globe:大手の看板に偽りなし
Globeに乗り換えてまず驚いたのは、エンジニアが「スケジュール通りに」回線開通のためにやってきたことです。この時点で泣きそうになりました。
日本では当たり前のことですが、フィリピンではこれだけで感動に値します。大手としてのプライドと、確立されたワークフローが感じられ、回線自体も非常に安定しています。
2026年のデータによれば、Globeは300Mbps/1,499ペソという非常にバランスの良いプランを提供しています。カスタマーサポートがアプリ(GlobeOne)である程度完結する点も、電話に何時間も拘束された身としては非常にスマートに感じられました。
🏠 Globe AT HOME Broadband Plans and Prepaid WiFi
少なくとも「まともな対話」が成立する相手を選びたいなら、Globeは極めて有力な選択肢です。
Converge ICT:コスパ重視派の牙城
一方で、コストパフォーマンスで群を抜いているのは依然としてConvergeです。月額1,599ペソで400Mbpsを提供する「Super Fiber X」プランは、速度重視派にはたまらないスペックです。
特に「Time of Day」プラン(1,699ペソ)は、仕事をする日中だけ、あるいは動画を楽しむ夜間だけ速度を倍増させるという、フィリピンのネット環境を熟知したユニークな提案です。サポートの脆弱さというリスクはありますが、とにかく「太いパイプ」が安く欲しいという層には、現在最も選ばれているプロバイダーと言えるでしょう。
PLDT:安心を買うための「高い授業料」
フィリピンのネット界の長老、PLDT。彼らもライバルの台頭に危機感を感じ、500Mbps/1,699ペソといった強気なプランを打ち出しています。ただし、このスペックは「6ヶ月間の期間限定ブースト」であることが多く、契約期間全体で見ると1Mbpsあたりの単価は必ずしも安くありません。
それでも、公的な書類手続きで固定電話が必要な世帯や、圧倒的なカバーエリアを重視するなら、PLDTを外すことはできません。石器時代のような速度だった数年前から比べれば、今のPLDTは十分に「現代の回線」としての役割を果たしています。
「1Mbpsあたりの単価」で見る真実のコスパ
プランの比較において、私が最も重視しているのが「PHP per Mbps」、つまり1Mbpsの速度を得るために何ペソ支払っているかという指標です。これが低いほど、支払った対価に対して得られるリターンが大きいことを意味します。
おすすめプランは月額1,400〜1,600ペソ
ざっと計算するとこの価格帯が最もバランスが良い。例えば、Globeの1,499ペソ/300Mbpsプランや、Convergeの1,599ペソ/400Mbpsプランなら、1Mbpsあたりの単価は約4〜5ペソです。一方で、最高級の1Gbpsプランになると単価が跳ね上がるだけでなく、フィリピンのサーバー事情を考えると実効速度が出にくいというリスクもあります。
結局のところ、300〜500Mbpsを安定して維持できるプランを選ぶのが、最も賢い「ペソの使い方」であると断言できます。何よりも、スカイケーブルのような「繋がらない時間の損失」を最小限に抑えることが、真の意味でのコスト削減に繋がるのです。
契約前に必ず確認すべき「生命線」
公式プランメリットまとめ・比較用メモ
- Globe Broadband:エリアごとのサービス提供状況を確認するために使用。
- Converge ICT 公式サイト:最新のSuper Fiber Xプランの料金を確認。
- PLDT Home 公式サイト:期間限定ブーストなどプロモが多め。合致しているものがあれば検討するのも有り。
- Sky Fiber:論外。テレビ重視の場合のみ参照するといい。
あなたが私のようなスカイケーブルでの悪夢を見ることなく、GlobeやConvergeで快適なデジタルライフを送れることを、切に願っています。
もし回線が切れたら? その時は諦めて、近くのカフェでサンミゲルでも飲みながら復旧を待ちましょう。それもまた、フィリピンの醍醐味なのですから。